- アレルギーのお薬「抗ヒスタミン薬」とは
- 抗ヒスタミン薬の種類
- 抗ヒスタミンは効果がある?飲み続けるとどうなる?
- 抗ヒスタミン薬の選び方
- 抗ヒスタミン薬は太る?どのような副作用がある?
- 妊娠中・授乳中に飲んでも大丈夫?
アレルギーのお薬「抗ヒスタミン薬」とは
花粉症、じんましん、喘息といったアレルギー疾患は、アレルゲン(アレルギーの原因物質)が体内に入ってきた時に放出されるヒスタミンという物質によって引き起こされます。
ヒスタミンが鼻の粘膜や血管にあるH1受容体と結合することで、さまざまな症状が現れるのです。
そしてこのヒスタミンとH1受容体の結合を阻害する作用を持つのが、「抗ヒスタミン薬」です。
抗ヒスタミン薬の種類
抗ヒスタミン薬は、「第1世代」と「第2世代」に分けられます。
第1世代
最初に開発された抗ヒスタミン薬です。眠気、認知機能の低下といった副作用が強く出やすい傾向があります。
- ポララミン®(クロルフェニラミン)
- アタラックス®(ヒドロキシジン)
- レスタミン®(ジフェンヒドラミン)
第2世代
第1世代の副作用の強さを受け、おおよそ1980年代以降に登場した抗ヒスタミン薬です。
副作用が抑えられ、かつ効果が持続しやすい・アレルギーを抑えやすいという特長を持ちます。
現在は、こちらの第2世代の抗ヒスタミン薬が主流になっています。
- アレジオン®(エピナスチン)
- エバステル®(エバスチン)
- ジルテック®(セチリジン)
- タリオン®(ベポタスチン)
- アレグラ®(フェキソフェナジン)
- アレロック®(オロパタジン)
- クラリチン®(ロラタジン)
- ザイザル®(レボセチリジン)
- ビラノア®(ビラスチン)
- デザレックス®(デスロラタジン)
- ルパフィン®(ルパタジン)
抗ヒスタミンは効果がある?飲み続けるとどうなる?
抗ヒスタミン薬には、ヒスタミンとH1受容体の結合を阻害し、アレルギー症状を抑える効果があります。
一般に、作用の強い抗ヒスタミン薬の方が、症状を抑える効果も高くなりますが、他のあらゆる薬と同様、効き方には個人差があります。
当院では、期待できる効果、そして患者様が心配される副作用などを考慮して、適切な抗ヒスタミン薬を処方します。
もちろん、途中で種類を変更することも可能です。
継続的な内服により、症状を抑えやすくなる
抗ヒスタミン薬は、継続して内服をすることで、アレルギー症状を改善する効果が高まると言われています。
そのため、飲み始めてすぐに効果を実感できない場合も、基本的に内服を継続することをおすすめします。
自己判断での内服中止はお控えいただき、効果・副作用について何か気になることがあれば、いつでもご相談ください。
副作用について
代表的な抗ヒスタミン薬の副作用は眠気です。
ただし、眠気の出やすさと薬の強さは関係ありません。
眠気が強いからといって治療効果が高いというわけではないのです。
多くの抗ヒスタミン薬の添付文書は自動車の運転に関しての注意喚起がされており、医師が処方する際に参照する添付文書には以下の3群に分けて記載があります。
花粉症の時期には眠くならない薬を探される方もいらっしゃると思いますので参考にしてください。
自動車運転可能な薬剤
これらの薬剤の添付文書には自動車の運転等の注意の記載がありません。
- ビラノア®(ビラスチン)
- デザレックス®(デスロラタジン)
- アレグラ®(フェキソフェナジン)
- クラリチン®(ロラタジン)
などがあげられます。
自動車運転可能だが注意を要する薬剤
これらの薬剤の添付文書には「眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。」という記載があります。
- タリオン®(ベポタスチン)
- アレジオン®(エピナスチン)
- エバステル®(エバスチン)
自動車運転は不可の薬剤
これらの薬剤の添付文書には「眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること」という記載があります。
- ルパフィン®(ルパタジン)
- ザイザル®(レボセチリジン)
- ジルテック®(セチリジン)
- アレロック®(オロパタジン)
などがあげられます。
なお眠気の副作用ほど頻度は多くありませんが他の副作用もあります。
具体的には、便秘や吐き気、口渇といった消化器症状や一部の薬剤では顔や手足がピクつくといった症状が報告されています。
抗ヒスタミン薬の選び方
抗ヒスタミン薬を選ぶ際に気になるのが、効果と副作用かと思います。
その中で、「眠気(副作用)が強く出る方が、効果も強いのですか?」というご質問を患者様からいただくことがあります。
しかし現在のところ、抗ヒスタミン薬の眠気と効果には相関性がないと言われています。
そうなると、眠気の少ない薬を選べばいいのかというと、そうとも言い切れません。
他の薬でも言えることですが、効き方・副作用の現れ方には個人差があり、「すべての人にとって理想的な抗ヒスタミン薬」は存在しません。また同じ人であっても、去年と今年で効き方が異なるということもあります。
大切なのは、自分に合った抗ヒスタミン薬を探し続けるということです。
こう言うと壮大な話のように聞こえるかもしれませんが、実際は難しいことではありません。
処方された薬の効き方・副作用の現れ方を、受診時に医師にお伝えください。
そのお話を伺った上で、必要に応じて違う抗ヒスタミン薬をご提案します。
アレルギーとは、長年の付き合いになるケースが多いため、さまざまな薬を試しながら、その時のご自身に合ったものを選択することが重要になります。